「どの参考書が良いですか?」

 

 

その気持ち、痛いほど分かります。

昔の私も、友達や先生達に散々同じ質問をしたからです。

 

ただ質問の 家庭教師 マッチングサイト おすすめ裏には、こんな”思い込み”が垣間見えます。

 

「参考書には一番良い本があるに違いない」

もしかして、あなたもそう思っておられませんか?

 

もちろん私は教育の現場に立つ上で、トレンドの確認は怠りません。

ネットではなく、必ず実際に書店に赴き、現物を開いて確認します。

僭越ながら、プロ家庭教師と名乗るなら全員確認しているはずです。よね?

 

いまどんな参考書が売れているのか。それはなぜ?

最近はどのような対策本が重点的に出ているのか?

新たな視点での解法・解説はあるか?あるとしたら何か?

 

 

参考書選びに迷うご家庭(親御様・生徒)に、必ず申し上げることがあります。

 

「まず書店に足を運び、自分でご覧ください。」

当然ながら、私は人気参考書はほとんど研究し尽しています。

どの参考書は誰を対象とし、どの特徴があり、どんな生徒に適しているか。

ですから一応は頭の中に、万が一見つからない場合の最終手段として頭に準備しておきます。

 

 

「じゃじゃじゃあ、家庭教師から聞いたほうが一番早いじゃないか」

 

 

私も駆け出しの頃はそう思い、善意で一方的に「この本オススメ」と紹介していた時期がありました。

 

ですが、最適解はそこには無いのです。

同時に、参考書選びに正解は無いのです。

 

心からのお願いです。

どうか書店に足を運んで、参考書コーナーに立ち寄ってみてください。

そこには膨大な参考書が並んでいます。

もしかしたら、立ちくらみがするかもしれません。

 

では、少し論理的に考えてみましょう。

 

仮に、参考書に最も良い参考書(仮にXと置く)があるとします。

ならば、そのコーナーは参考書X1つだけで埋め尽くされているはずです。

極端に申せば、その参考書は全員が使い、全員の成績は伸びているはずです。

 

現実はいかがですか?

参考書コーナーには多種多様な参考書が並んでいます。

しかも、同じ参考書を何十万人が使っていても、成績は千差万別。

 

そろそろお気づきでしょうか?

そう、そこに参考書選びの真髄は無いのです。

 

つまり、最高の参考書は存在しない。

しかし、最適の参考書は存在します。

 

参考書選びの際、9割の方が間違う選び方は主に3通り。

 

①周りも使っている、学校が薦めているから

②ネットや動画でオススメと謳っているから

③人気の参考書なので安心と思っているから

どれかに1つでも当てはまった方、危険です。

 

 

では、どうすれば良いか。

 

まずは、スタート地点。

本屋に赴き、参考書コーナーに立ちます。

(※書籍の多さから、本屋は大型書店をお薦めします)

 

続いて、深呼吸。

冷静な気持ちで参考書を眺めしょう。

 

必ず重要なこと。それは、

本が自分の身の丈に合っているかを客観的に考えること。

客観的な成績や偏差値と同じレベルか、少し上の参考書を選ぶ。

その上で、自分が使いやすいかをやや主観的に判断する。

 

重要なことを申し上げます。

参考書選びはいつだって、9割客観→1割主観の順番です。

 

一番やってはいけない判断基準は、

「何かこの参考書を買ったら成績が上がりそう」という主観で買ってしまうことです。

それで実際に勉強が捗る、成績が上がる人は0.01%の天才のみです。

 

例えば一流のスポーツ選手は、自分の能力を客観的に把握しています。

ですから、どのくらい体に負荷をかけたら良いのかを冷静に見極めています。

 

いつも100kgのダンベルを持ち上げる人が、

いきなり200kgのダンベルを選びますか?

もしくは10kgのダンベルを選びますか?

 

いいえ、その先は明らかに失敗に終わるからです。

 

むしろ一流選手は、101kg~110kgのダンベルを選びます。

 

勉強も全く同じです。

本当に賢明な生徒(ご家庭)は、自分の能力を客観的に把握しています。

ですから、どれくらい脳に負荷をかけたら良いのかを冷静に見極めています。

 

いつも2桁の足し算ドリルを解けている子が、

いきなり4桁の足し算ドリルを選びますか?

もしくは1桁の足し算ドリルを選びますか?

 

いいえ、その先は明らかに失敗に終わるからです。

 

むしろ賢いご家庭は、2桁~3桁の足し算ドリルを選びます。

 

確かに、経験者に参考書選びを手伝ってもらうことも名案でしょう。

とはいえ、最終的に決めるべきは本人(生徒)です。

参考書を選んだ際、私が生徒に言う口癖が2つあります。

 

①10冊の参考書を1回解くより、1冊の参考書を10回解こう。

②ページは真っ白にするな。手垢で真っ黒にしよう。

 

勉強は早く済まそうと思ったら必ず失敗。

時間はかかっても、何度も考え抜く。

 

 

ですから、あなたにとって”最適”な参考書を見つけたら

何度も何度も解いてください。

自分の口から他人に説明できるまで。

 

無論、よほど自分に合っていない場合は別の参考書を検討しましょう。

 

しかしそうでない場合は、1冊の参考書を使い続けましょう。

 

まとめます。

参考書選びの最適解。

それは、書店で自分の身の丈にあった参考書を選ぶ。

その上で、自分が使いやすいと感じた参考書を買う。

 

キーワードは、

9割の客観と1割の主観です。

 

忘れないでください。

参考書があなたを決めるのではなく、

あなたが参考書を決めるのです。

全ての”参考書難民”に光が差す。

その時、その先まで、

私は”難民救助”を辞めません。

 

ああ。最後に、一つだけ。

 

あなたの最寄りの書店で、

何時間も血眼で参考書を品定めしている不審者がいたら、80%の確率で私です。

無視してください(笑)